鹿児島大学工学部先進工学科 電気電子工学プログラム

通信システム工学分野 永山研究室

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変換音響学

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▶︎キーワード

 ・変換音響学(Transformation Acoustics)

 ・座標変換(Coordinate Transformations)

 ・不均質フルテンソル異方性音響メタマテリアル
  (Inhomogeneous Full-Tensor Anisotropic Acoustic Metamaterials)

 ・質量密度テンソルの非対角項
  (Off-Diagonal Components of Mass Density Tensor)

 ・音響透明マント(Acoustic Cloaks)

 ・音響カーペットクローク(Acoustic Carpet Cloaks)

 ・音響イリュージョン媒質(Acoustic Illusion Media)


▶︎研究背景

 変換電磁気学に基づく電磁波や光の経路を高度に制御できる媒質の実現に向けた研究は2006年に理論(J. B. Pendry, Science, 2006年)が提案されて以降盛んに行われています. その中で, この概念を異分野の波にも適用しようとする動きが見られるようになり, 例えば音響メタマテリアルによって音波の経路を高度に制御するという概念は変換音響学(Transformation Acoustics)と呼ばれています.


 2007年に音響透明マントの実現の可能性が理論および解析結果と共に示されて以降(S. A. Cummer, New Journal of Physics, 2007年), 空気中を伝わる音波や水中を伝わる音波を対象とした, 音響透明マント実現に向けた研究が盛んに行われています(B.-I. Popa, Physical Review Letters, 2011年など).


 電磁波の場合の設計パラメータは透磁率と誘電率でしたが, 音波の場合の設計パラメータは質量密度と体積弾性率です. これらは, 電磁波と音波の式の双対性から関連があることを示すことができます. 本研究室では元々電磁波に対するメタマテリアルを回路モデルを用いて設計してきましたが, 回路と電磁波に双対性があり, 電磁波と音波にも双対性があることから, 回路モデルで同じように音響メタマテリアルを設計できると考え, これまでに回路モデルを使ったいくつかの音響メタマテリアルの設計・解析手法を提案しています.