鹿児島大学工学部先進工学科 電気電子工学プログラム

通信システム工学分野 永山研究室

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研究室で学べること/卒論テーマ/キーワード/文献情報など

▶︎本研究室で学べること(3年生向けの情報)

 @電磁波や音波に関する設計・解析・試作・実験方法

 ・メタマテリアルの概念を交えた電磁界・回路の基礎理論

 ・高周波回路の設計理論(マイクロ波・ミリ波など)

 ・波の波面操作に関する一般的な知識(反射・屈折・透過について)

 ・回路シミュレータを用いたデバイス設計・解析方法

 ・電磁界シミュレータを用いたデバイス設計・解析方法

 ・音響シミュレータを用いたデバイス設計・解析方法

 ・試作・実験方法(ネットアナ, 3Dプリンタ, 高周波基板加工など)


 *通信デバイスなどの開発に役立つ一般的な知識を一通り学べます.

 *シミュレータを用いた設計や試作・実験で用いる機器は,

  企業に入っても習った知識をそのまま役立てられることが多いです.

  通信デバイスを開発する企業では普通に行われています.


 @研究を通して学べること

 ・メタマテリアル/メタサーフェスに関する研究背景・最新の動向

 ・文献調査の仕方

 ・国際論文誌/国際会議論文の書き方や投稿方法

 ・国際会議での発表の仕方

 *マイクロ波をはじめとした高周波の国際会議への参加や論文誌, 物理系の有名論文誌などから勉強したり最新動向の調査をしたりします. その過程で, 発表方法や論文誌の書き方などを身に付けてもらいます. また, 研究とは関係ないですが, 論文が通って国外の国際会議に参加できれば, 会議の合間にその国・土地を見て回る時間も作れます.


 @R6年度の研究予定(4年生への卒論テーマとしても検討)

 ・電磁透明マント/音響透明マントの実証実験

 ・電磁カーペットクローク/音響カーペットクロークの実証実験

 ・負屈折電磁メタマテリアルの実証実験

 ・電磁メタサーフェス/音響メタサーフェスで実現できそうな

  より複雑なレンズ/リフレクタの探究・設計・実証実験

 ・サブ波長のメタマテリアル構造による

  トポロジカル導波路の設計・実証実験(電磁波/音波)


 @最近の所属学生の実績(R4年度・5年度)

 ・国際会議論文投稿およびoral発表3

 ・国際論文誌投稿および掲載2

 *全て学生が筆頭著者です


 @その他, 学生が共著に入っている論文誌・会議(R4年度・5年度)

 ・国際論文誌1(1)


@学内関連

 ・R5年度修論の奨学金返還免除候補者によるプレゼンに1名参加

 ・R5年度GOES 海外研修に参加
  大学院科目:STEMのためのコミュニケーション英語研修科目(4単位)

    →716~924, 西オーストラリア大学附属語学学校CELT
     +理工系体験プロジェクト, 西オーストラリアパース市, 10週間)

  →https://globaljinzai.eng.kagoshima-u.ac.jp/

 ・R4年度修論の奨学金返還免除候補者によるプレゼンに2名参加


@その他

 本研究室では「既存のシステムの改良や組み込みをする」のような, 「すでに世の中に出回っているものを対象とした研究」はしません. 「大学でやるべき研究」として, 「新しい発見や新しい学術分野の開拓, インパクト・新規性の非常に高いもの」を追い求めて研究をします.


 その積み重ねの結果として, これまで考えられなかった新しいデバイス開発や新規事業の開拓などに繋げられればと思います. そのために, 学生にはできるだけ有名な論文誌から研究背景や最新動向を調査させ, 何でもよいので誰もやっていないことを見つけることから始めていきます



▶︎研究キーワード

 ・電磁メタマテリアル・音響メタマテリアル

 ・電磁メタサーフェス・音響メタサーフェス

 ・透明マント(もしくはクローキング)

 ・カーペットクローク

 ・イリュージョン

 ・変換電磁気学・変換光学・変換音響学

 ・不均質性・異方性

 ・負の屈折

 ・周期構造

 ・伝送線路理論


 メタマテリアルに興味がある人はまず, webで上記にあげたキーワードを使って検索してみて下さい. 調べること(文献調査)が研究の基本です. 国内外の大学や研究機関から発表された情報だけでなく, 5Gなどの通信向けデバイスとしての反射板や透過板, あるいは車内の吸音など, 企業の最新の開発事例も見つかると思います


 また, メタマテリアルは一つの研究分野に留まらず, マイクロ波, ミリ波, テラヘルツ波, 可視光, 可聴音波, 超音波(空気中or水中), etcのように, 驚くほど広い分野に分かれ, それぞれの分野で研究が行われていることにも気が付くと思います. 本研究室では, 分野を独立して考えるのではなく, 全てを繋げて考えることはできないか検討しています.


 ここ数年は, 電磁波と音波の2分野でメタマテリアルの研究をしており, 将来的にはこれら以外の分野のメタマテリアルの研究もやるつもりでいます .



▶︎メタマテリアルの文献情報

 @メタマテリアル関連の研究が見つかる主な雑誌

 ・Physical Review Letters

 ・Physical Review B

 ・Science

 ・Applied Physics Letters

 ・Optics Electronics

 ・Nature Materials

 ・Nature Communications

 ・Scientific Reports

 ・New Journal of Physics

 ・IEEE Transactions on Microwave Theory and Techniques

 ・IEEE Microwave and Wireless Components Letters

 ・IEEE Transactions on Antennas and Propagation

 ・IEEE Antennas and Wireless Propagation Letters

 ・EPJ Applied Metamaterials


 @メタマテリアル関連の研究が見つかる主な国際会議

 ・Asia-Pacific Microwave Conference (APMC)

 ・European Microwave Conference (EuMC)

 ・International Microwave Symposium (IMS)

 ・IEEE International Symposium on Antennas and Propagation

  and USNC-URSI Radio Science Meeting (APS/URSI)

 ・PhotonIcs and Electromagnetics Research Symposium (PIERS)



▶︎その他, 主な関連学会に関して

 ・IEEE

 ・電子情報通信学会(IEICE)

 ・応用物理学会

*学生会員になると, 学会参加する際の参加費の減額, 学会に投稿した原稿や発表に関連した学生賞への応募, IEEE Xploreから論文が読める, ウェビナーやワークショップの情報が得られるなどの特典があります. 通信系の企業に就職した場合, そのまま正員として活動することがあるかもしれません.