21世紀の高度に発展し続ける科学技術の中心的役割を担う電気電子工学は、工学分野のみならず、あらゆる分野の基礎的部分を支えています。本プログラムでは、電気電子工学に関連した教育・研究を通じて、人間の幸福と安全に貢献し、常に向上心を持って取り組む、個性と創造性豊かな人材の育成を目指しています。
本プログラムの卒業生の進路としては、約60%が大学院へ進学し、就職希望者は大手電機メーカーをはじめとして、毎年ほぼ100%の就職率を達成しています。当然のことながら、大学院修了者も大手電機メーカーなどへ100%就職しています。
教育目標
工学部 先進工学科 電気電子工学プログラム
先進工学科 電気電子工学プログラムでは次のような人材(技術者・研究者)の育成を目標としています。
- 基盤となる基礎教育を身につけ、発展的に将来の科学技術の進展に柔軟に対応する能力を養います。
- 地球環境に配慮した高度情報化社会の基盤を支え、科学技術の発展と人類の幸福に貢献できる広範かつグローバルな思考力を養います。
- 電気電子工学に関する知識に基づいて、論理的な思考、技術の応用と創造、問題の発見と解決ができる能力を養います。
- 電気電子工学プログラムの教育目標と3ポリシー
- JABEE対応教育プログラム
電気電子工学の教育プログラムが JABEE に認定されました。(2006.5.8) - 工学部の講義概要(シラバス)
- 電気電子工学プログラムのカリキュラムマップ(令和4年度入学生)
- 電気電子工学プログラムの標準履修課程表(令和4年度入学生)
- 工学部入試情報
大学院理工学研究科 工学専攻 電気電子工学プログラム
工学専攻 電気電子工学プログラムでは、高度情報化社会を先導する産業活動の中で、世界をリードする技術を追求できる専門的な能力と倫理的判断力を持った創造的で指導的な役割を担う専門的職業人の育成を目指しています。
電気電子工学プログラムの教育目標と3ポリシー
大学院の講義概要(シラバス)
大学院の履修情報
大学院理工学研究科 博士前期課程入試情報
大学院理工学研究科 博士後期課程入試情報
履修分野制
電気電子工学の全分野に共通する基礎知識は主に2年次までに学修します。そして3年次では、「電子物性デバイス工学分野」「電気エネルギー工学分野」「通信システム工学分野」の3つの履修分野に別れ、より高度な専門分野の知識が学修できます。以下に、それぞれの履修分野に関する主な内容を挙げます。
電子物性デバイス工学分野
環境・エネルギー問題を解決する電子デバイスの研究開発。太陽光発電・熱電変換等の高効率エネルギー変換デバイスの設計・作製と評価。新機能光デバイス、蓄電デバイスの開発及びその応用。高機能を有する電子デバイス、量子効果デバイス等の設計と作製。半導体・超伝導体等の電子材料の技術開発及び、その基礎物性と応用。
Keywords:太陽電池、蓄電池、光機能デバイス、熱電材料、透明導電材料

高分解能電子顕微鏡を用いた薄膜の観察

強力パルスレーザーを用いた薄膜作製実験
電気エネルギー工学分野
半導体電力変換装置の開発、パワーエレクトロニクスを用いた高性能電力制御装置の開発、モータドライブシステムの高効率・高性能化、電磁力変換機器の高効率化技術の開発、リニアドライブシステムの開発、電気エネルギーの供給システムの高品質化、高温超伝導回転機の開発、非線形システムの同定・制御。
Keywords:パワーエレクトロニクス、エネルギーエレクトロニクス、DC-DCコンバータ、電力変換器、スイッチング電源、インバータ、マトリックスコンバータ、瞬時電圧低下補償、統合電力潮流制御装置、風力発電システム、直接トルク制御、センサレスベクトル制御、永久磁石同期モータ、誘導モータ、自励式誘導発電機、モータ 磁性材料、磁気計測、電磁界解析、損失、リニアモータ、超伝導リニアモータ、可変界磁モータ、レアアースレス、レアアースフリー、高温超伝導、超伝導電動航空機、核融合、超伝導電力ケーブル、超伝導磁気冷凍機、非線形システム、システム同定、システム制御

省エネでレアアースフリーな
可変界磁リニアモータ

通信システム工学分野
情報通信ネットワークを支える電子回路・LSI(大規模集積回路)・コンピュータ等の研究開発。宇宙通信技術、宇宙エレクトロニクス技術、無線電力伝送技術、小型携帯端末用アンテナの研究開発。光ファイバー通信技術、超高周波回路技術、電磁波の波面操作技術。
Keywords:マイクロ波・ミリ波工学、高周波デバイス、アナログLSI、光・無線信号処理、フォトニックネットワーク、メタマテリアル、IoT

AD変換LSI

電気電子工学プログラムの研究紹介
電気電子工学プログラム修士論文一覧(大学院理工学研究科論文検索システム)
卒業生の就職先
電気電子工学プログラムを卒業する学部学生の約60%が大学院博士前期課程(大学院修士課程)へ進学しています。その大きな理由は、大学院に進学してより深い専門的な知識や技量を身につけることが、社会から要請されているからです。就職先は、大手電機メーカーだけでなく、電力、通信から機械、化学にいたるまで幅広い業種にまたがっております。このように電気電子工学プログラムの学生は社会からの需要が高いため、その時々の景気に左右されることなく、就職率は毎年ほぼ100%を誇っています。
過去10年間の業種別の主な就職先(順不同)
電気機器:三菱電機、ソニーグループ、ソニーセミコンダクタマニュファクチャリング、ソニーセミコンダクタソリューションズ、東京エレクトロン九州、京セラ、日立製作所、パナソニック、東芝、シャープ、セイコーエプソン、ルネサスエレクトロニクス、キヤノン、ミネベアミツミ、日本電産、オムロン、村田製作所、ローム、アドバンテスト、浜松ホトニクス、ウシオ電機、ジャパンディスプレイ、アロン電機、フェニテックセミコンダクター、三井ハイテック、富士電機、安川電機、ダイヘン、明電舎、ファナック、キューヘン、シンフォニアテクノロジー、ニチコン、富士通、日本無線、アイコム、旭化成テクノシステム、ユピテル鹿児島、日本モレックス、アズビル、富士ゼロックス、池上通信機 など
精密機器:メディキット、オリンパス、ミツトヨ など
輸送用機器:トヨタ自動車、本田技研工業、SUBARU、いすゞ自動車、スズキ、ダイハツ工業、マツダ、三菱自動車工業、ヤマハ発動機、川崎重工業、トヨタ車体研究所、トヨタ自動車九州、アイシン、デンソー、デンソーテクノ、ダイハツ九州、豊田自動織機、ボッシュ、NOK、ジャパンマリンユナイテッド、三井E&S、名村造船所、佐世保重工業、シマノ など
電気・ガス業:九州電力、関西電力、中部電力、東京電力、J-Power、屋久島電工、日本ガス、サツマ酸素工業 など
機械:三菱重工業、IHI、ダイキン工業、SMC、住友重機械工業、西部電機、三井三池製作所、荏原製作所、栗田工業 など
運送業:全日本空輸(ANA)、ソラシドエア、西日本旅客鉄道(JR西日本)、日本貨物鉄道(JR貨物) など
建設業:九電工、きんでん、関電工、J-Powerハイテック、MHIパワーエンジニアリング、住友電設、西部電気工業、エクシオグループ、NTTファシリティーズ、太平電業、西日本プラント工業、JFEプラントエンジ、三菱電機プラントエンジニアリング、三菱電機ビルソリューションズ、栗原工業 など
鉄鋼:日本製鉄、神戸製鋼所、JFE条鋼、大阪製鐵、中山製鋼所 など
非鉄金属:YKK、日本軽金属、住友電気工業、古河電気工業 など
パルプ・紙:日本製紙、王子製紙、大王製紙 など
ガラス・土石製品:TOTO、太平洋セメント など
化学:旭化成、三井化学、東ソー など
繊維製品:富士紡ホールディングス、帝人 など
情報・通信業:NTT、NTTドコモ、富士通鹿児島インフォネット、オービック、南日本情報処理センター、ソフト流通センター、ドコモCS九州、日立システムズ、NSW、京セラコミュニケーションシステム、日本プロセス、富士ソフト、ソフトマックス、コア など
放送:鹿児島放送(KKB)、南日本放送(MBC)、宮崎放送(MRT)、NHKテクノロジー など
その他:凸版印刷、日本郵便、南国システムサービス、MBC開発、ENEOS喜入基地 など
公務員:国家公務員一般職、鹿児島県庁、鹿児島市役所、宮崎県庁、宮崎市役所、独立行政法人 高齢・障害・求職者雇用支援機構 など
卒業生・修了生の主な就職先一覧
鹿児島県内での主な就職先一覧
工学部生の卒業後の進路(全プログラム)
沿革
1945年 (昭和20年) |
鹿児島県立工業専門学校開校(電気科) |
1949年 (昭和24年) |
鹿児島県立大学工学部に昇格(電気工学科) |
1955年 (昭和30年7月) |
鹿児島大学工学部(国立へ移管) |
1957年 (昭和32年) |
下伊敷町校舎から鴨池町校舎へ移転 |
1967年 (昭和42年) |
電子工学科設置 |
1968年 (昭和43年4月) |
大学院工学研究科電気工学専攻修士課程設置 |
1969年 (昭和44年) |
実験研究棟竣工 |
1971年 (昭和46年4月) |
大学院工学研究科電子工学専攻修士課程設置 |
1992年 (平成4年4月) |
電気電子工学科に改組(大講座制へ移行) |
1994年 (平成6年4月) |
大学院工学研究科博士後期課程設置 修士課程を博士前期課程電気電子工学専攻に再編 |
1998年 (平成10年4月) |
大学院理工学研究科に改称 |
2014年 (平成26年7月) |
電気電子工学科棟 改修竣工 |
2020年 (令和2年4月) |
工学部 先進工学科 電気電子工学プログラム、 大学院 工学研究科 電気電子工学プログラムに改組 |
プログラムのマークについて

左に示すマークは,1995年11月に電気電子工学科内で公募し,投票で決めたマークです.英語名 Electrical and Electronics Engineering Program の頭文字 EEE をシンボル化したものです。